子どもがお味噌汁を飲むとき。
コップでお水を運ぶとき。
ついついかけてしまう、先まわりの声かけ。
「こぼさないでね!」
「そんな持ち方だと、こぼすよ!」
言ってるそばから、床や服にこぼす子ども・・。
「もー!だからこぼさないでって言ったでしょ!?」
と予想が当たり、鬼の形相で怒る私。
しょんぼりした表情の子ども。
1回は経験したことがあるのではないでしょうか?
なぜ、お母さんの予想が当たってしまったのでしょう?
人は、言われた言葉を頭の中でイメージします。
皆さんにちょっと実験です。
「絶対に、梅干しを想像しないでください。
あの赤くてしわしわで酸っぱくて、口に入れるとじゅわーっと唾液が広がり、思わず酸っぱくて目を細めてしまう、あの梅干しです。
あの梅干しは、絶対に想像しないで。」
いかがですか?
お口の中が酸っぱ口なる梅干しを、思い浮かべませんでしたか?
これと同じで、「こぼさないで」は、子どもの脳内に水をこぼすイメージが広がります。
気をつけるよう助言してあげているつもりが、かえって〝こぼす〟ことを意識させてしまうのです。
〝思考は現実化〟します。
皮肉なことに、お母さんが〝こぼす〟と子どもに〝マイナスな暗示〟をかけ、その通りに現実になったのですね。
お母さんはもちろん、逆の意味で言ったのに。
同じように、私たち大人はわざわざマイナスな暗示をかけていることがよくあります。
【マイナス暗示ことば】
「転ばないように」
「走らないで」
「騒がないで!」
騒いで、走って転ぶ様子が、イメージできちゃいますね。
・・ということは、マイナスな暗示を逆にしてプラスな暗示にすれば良いだけですね♪
先ほどの
「こぼさないで」は、
「ゆっくり」
「そーっとね」にすると、プラスの暗示ことばになります。
「そーっと」と静かな声で言われたら、そーっと慎重に運ぶ姿がイメージできますよね。
〝〇〇しないで〟は、思考がぐるぐる回り道になります。
いったん梅干しを思い浮かべてから、〝イメージしちゃいけない〟と消さなくちゃいけない。
子どもだけじゃなく、大人も混乱しますよね。
【マイナス→プラスの暗示ことばに変換しよう】
「転ばないように」→ゆっくり
「走らないで」→歩いて
「騒がないで!」→静かに
今まで何も考えずに言ってた言葉を、一瞬脳内で子どもにプラスイメージを与える言葉に変換する。
毎回は無理でも、ぜひ気がついた時にはプラス暗示ことばを使ってみてください。
子どもを脅すことなく、気持ちを伝えていけるようになります♪